プロテスタントのその後【アメリカ合衆国】
アメリカ合衆国は、ヨーロッパで居場所を失ったプロテスタントによって作られました。
ですが、ヨーロッパで生まれたプロテスタントであるルター派・カルヴァン派・国教会などは今ではごく少数です。現に少数派と呼ばれるほどです。
という訳で今回は、日本と密接な関係にあるアメリカの宗教について勉強してみましょう。
『そもそもキリスト教とかよく分からない』という方は、
>> 【世界史】で出てくる宗教まとめてみた
を参考にしてください。
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主流派と福音派を押さえよう
まずは、以下のふたつを押さえましょう。
- 主流派:ルター派、カルヴァン派、イギリス国教会のこと
- 福音派:根本主義
主流派とは
まず、主流派はヨーロッパで流行ったルター派、カルヴァン派、イングランド国教会をルーツとしている宗派です。
これらの宗派は懐が広く、聖書と実生活にあった生き方をしていこうという思想が強いです。
つまり、庶民の生活に合わせた宗派であることが多く、人気があります。これらはプロテスタント主流派と呼ばれます。
福音派(ふくいんは)とは
アメリカにおけるプロテスタントは、福音派と呼ばれる宗派が多数を占めています。
アメリカでは一時期、『キリスト教の教えから離れてはならない。いかなる間違えもないのだから守るべき』という派が現れたました。根本主義と言った方が分かりやすいでしょうか。その根本主義の思想を受け継いだのが、福音派呼です。アメリカではこの福音派が多数を占めています。
特にアメリカ南部では福音派の力が特に強いです。
アメリカ合衆国における宗派の割合
ついでにアメリカにおける宗派の割合も紹介します。
- プロテスタント:50%
- カトリック:22%
- ユダヤ教:2%
- 末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教):2%
- その他:9%
- 無宗教:15%
やはり、プロテスタントが半数になっています。
この中に、プロテスタント主流派や福音派が入ることになります。
一方で、カトリックも22%あります。
少なく聞こえるかもしれませんが、カトリックはローマ教皇をトップとする統一的な組織のため、単独の宗派としては最大のグループです。
また、ユダヤ教の他に、新興宗教と呼ばれる部類(エホバの証人)であったり、モルモン教と呼ばれる末日聖徒イエス・キリスト教会などがあります。
このような宗教勢力がいったい何に影響するかというと、実は選挙に強く影響します。
~派は、共和党に入れるとか、民主党に入れるとか、~州はこの宗派だから、こんな政策で行くと票をいれてくれるだろう、とかです。
日本だと、(一部を除いては)選挙に宗教が関わることはありません。
しかし、アメリカだと宗教観がダイレクトに選挙や政策に関わってきたりします。
まとめ
- アメリカの宗派はプロテスタントが半分を占め、福音派が強い
- カトリックも最大宗派なので結構多くいる
- 宗派は選挙の時に大きく影響する